国際社会の一員
日本が西欧に起源を持つ国際社会の一員になったのは、明治維新以来のことです。
日本が一員になったときまでには、国際機構は既に、多くの国家がひしめき合う欧州の国際関係の中で、その必要性が認められるようになっていました。
・・・しかし、国際社会から地理的に隔絶していた当時の日本は、多数の国家の間で起こる問題について考えるというような状況にはありませんでした。
そのため、このような問題を取り扱う国際機構の必要性についても、真剣に考えることがなかったのです。
しかもその日本は、伝統的に東アジア世界に属し、西欧国際社会とは全く異なる政治的雰囲気の中で国際感覚を身につけてきました。
その感覚は、およそ西欧国際社会の中では通用しない代物でした。
しかし、あとで詳しく触れますが、明治維新以来今日に至るまで、日本そして私たち日本人の多くが、どれほどこの古い感覚を自覚し、清算したかについては、私ははなはだ疑問を持っています。